溜めたくない睡眠不足の借金【睡眠負債】が身体に与える悪影響とは?

みなさんは、満足した睡眠が取れていますか?夜帰ってくる時間が遅かったり、夜なかなか眠れない・寝ても途中で起きてしまう・朝なかなか起きられないといった睡眠不足にお悩みの方もいらっしゃるのではないでしょうか。

睡眠不足の日が続くと睡眠不足による身体への負担は積もり積もっていきます。

睡眠負債という言葉をご存知でしょうか。2017年にもNHKで特集が組まれ、ユーキャン新語流行語大賞のトップ10にも選ばれている、現代において問題になっている言葉です。

今回は、溜めると怖い睡眠負債について解説していきます。読むと、睡眠がいかに大切かがわかって頂ける内容になっています!

睡眠負債とは

 睡眠負債とは、睡眠不足が借金のように積み重なることで、あらゆる不調を招く状態をいいます。みなさんは、いい睡眠が取れていますか?

  • 朝起きるのが辛い
  • 夜なかなか寝付けない
  • 日中眠くなってしまう
  • 集中力にかける
  • 発想力が低下する
  • 通勤で交通事故を起こしてしまう
  • 自己肯定感が低い
  • 肌のトラブルが増える
  • 太りやすくなる

上記のような症状はありませんか?当てはまる症状が多ければ多いほど、睡眠負債が溜まっているかもしれません。

日本は、世界の中でも有数の睡眠不足大国

睡眠負債の大元となる、睡眠不足。日本人の睡眠時間は、世界の国々と比べても短いようです。

経済協力開発機構(OECD)が2018年に発表した加盟国と中国、インド、南アフリカの平均睡眠時間の比べた統計が以下のグラフのようになっています。
OECDの統計リンクはこちらから

OECDが2018年に報告した加盟国+3カ国での平均睡眠時間
統計資料をもとに作成したグラフ

日本は赤い線でグラフされているところで、上記の国中最下位となっています。

加盟国の平均睡眠時間505分(=8時間25分)であるのに対し、日本の平均睡眠時間は442分(=7時間22分)と他国の平均よりも1時間も睡眠時間が短いのです。

厚生労働省が行っている『国民健康・栄養調査』でも、1日の平均睡眠時間にて以下のような結果が出ています。

平成30年度国民健康・栄養調査の1日平均睡眠時間
平成30年度国民健康・栄養調査 結果の概要より抜粋

上の段にある『総数』の欄にある睡眠時間の各割合をみてみてください。7時間未満の睡眠時間である人が、総数の72.5%もいるのです。熊谷市内から都内に通勤している方に関しては、7時間未満の方は多いのではないでしょうか。

ちなみにこれを書いているハルモニア代表は、現在は睡眠時間7〜8時間ですが、Harmoniaを立ち上げる前に働いていたクリニックが自宅から遠かったため、3年弱ほど通勤に片道1時間半かけていたこともあり、5〜6時間程度でした。

睡眠時間が短くなってしまうのはなぜ?

では、日本人の睡眠時間が短い原因は一体何なのでしょうか。それは、日本が昔から長く働くことが美徳とされ、昭和30年代の高度成長期は、残業が当たり前であり、職場に泊まり込みで仕事をする人がたくさんいたことに由来します。

知らない人がいらっしゃるかもしれませんが、平成元年の新語・流行語大賞では「24時間働けますか?」という言葉が大賞をとっていました。

昭和30年代は、仕事を頑張ればがんばった分だけ給料が増える、やりがいのある仕事を自分で選択できた時代。昭和61年〜平成3年まではバブル景気にて働いた分だけ稼げた時代。

では現代はどうでしょうか…?残業時間の上限が設定されている会社やサービス残業は当たりまえの会社など、残業しただけ稼げる時代ではなくなってきています。

国全体で始動した『働き方改革』のもと

  • ノー残業デイ
  • プレミアムフライデー
  • 有給休暇取得義務

が実施されていますが、まだまだ残業が多いのも現実です。

また、昨今では在宅ワークが増えたことにより、会社に縛られることなく家で仕事が行えることで働く時間の制約がなくなっていることもあるのではないでしょうか。実際、睡眠時間が短くなっている影響としては、以下のことが挙げられるかと思います。

  • 自宅から遠い学校へ通学(片道1時間前後)
  • 片道1時間以上の長距離通勤
  • スマートフォンが普及したことによる小さい子供時代からの慢性的な眼精疲労
  • 運動不足
  • デスクワークによる長時間の同一姿勢
  • 家族の弁当を作るために早起きし、自分も早くから仕事に出る など

みなさんは、いくつ当てはまっていますか?当てはまるものが多いほど、睡眠不足である可能性は高いでしょう。

日本の睡眠負債による影響

ここからは、睡眠負債による影響を『経済面』と『健康面』の2つに分けて解説していきます。自分が睡眠不足になることで、健康のことだけでなく自分の給料が上がらない原因を作っているということに気づけるかと思います。

経済面

睡眠負債は、経済面にも影響を及ぼすと考えられています。アメリカのシンクタンク、ランド研究所が2016年に出した推計では、日本の睡眠不足による経済損失は年間1,380億ドル、日本円にして約15億円になると言われています。

2016年の時点でこの金額ですので、4年経った今では、もっと大きな数字になっている可能性もあります。睡眠不足にて病院へ掛かる人が年々増えているという報告があるなかで、2017年(平成29年)に厚生労働省から報告された国民医療費にかかった金額は、43兆円

平成29年度国民医療費概況
国民医療費・対国内総生産・対国民所得比率の年次推移

実に医療費の1/3の金額が、『睡眠負債』による経済損失と同等であることがわかります。

睡眠負債がなくなれば、睡眠不足のために受診したり薬をもらったりする『医療費』にかかるお金が無くなり、その分をもっと生活に回すことができそうですよね!

健康面

睡眠負債が積み重なると健康面はどうなるのでしょうか。研究でわかっていることを列挙しますと…

  • 高血圧のリスクが高くなる
  • インスリン感受性が低下し、糖尿病のリスクが高くなる
  • 心臓疾患のリスクが高くなる
  • がんリスクが高くなる
  • 認知症リスクが高くなる
  • うつ病になりやすくなる など

見ていただいて分かる通り、『生活習慣病』になりやすくなります。

超高齢社会を迎え、社会保障費が膨れ上がり、年金がもらえなくなるかもしれないと言われている昨今で、病気にかかってしまったら、通院だけでお金の消費が増えてしまい、やりたいことにお金を割けなくなってしまいます。

経済面、健康面ともに睡眠負債による影響を挙げてきましたが、睡眠負債があって良いことは何もありません

適切な睡眠時間はどれくらい?

では、実際はどれくらいの睡眠時間が確保できていればよいのでしょうか。

結論から言いますと7〜8時間の睡眠が健康リスクが一番低いという研究結果があります。

慶應義塾大学保健管理センターの横山らが2009年に発表した論文(リンク:睡眠時間とメタボリックシンドローム)によると、血圧、空腹時血糖、中性脂肪それぞれの値が、7時間台の睡眠が一番良い数値だったと報告しています。ちなみに、HDLコレステロールと腹囲に関しては8時間台の睡眠時間が一番良い数値だったとの報告をしています。この論文で参考文献として掲載されている海外文献も、高血圧、糖尿病、心血管系病気の結果が一番良いのは7〜8時間であるとの報告がされています。

ただし、近年では、睡眠時間が重要というよりも、睡眠の質が重要であるということがわかってきています。ですので、7〜8時間は一つの目安と思っていただくといいかと思います。

睡眠の質に関しては、別の機会にまた解説していきたいと思います。

睡眠不足でお悩みの場合はハルモニアへご相談ください!

睡眠負債についてご紹介しました。睡眠不足は、百害あって一利なし、健康を害するだけでなく生産性の低下や経済損失までつながっています。

仕事でミスをしやすくなってきた、前はできていた作業ができなくなってきているなど、睡眠時間を考えたときに睡眠不足をきたしてからこのような状態に陥っている方がいらっしゃるのであれば、まずは7〜8時間の睡眠を取れるように心がけましょう。

整体サロンHarmoniaは、【睡眠パーソナルサポート】という施術を行っています。ハルモニア代表の四分一 健介は、睡眠に関する以下の資格を取得しております。

睡眠健康指導士(初級)

日本睡眠教育機構認定の睡眠健康指導士(初級)を代表の四分一健介が取得しました。睡眠に関する一般的な知識、生活指導に活かせる資格です。

睡眠栄養アドバイザー

睡眠栄養指導士協会認定睡眠栄養アドバイザーを代表である四分一健介が取得しました。睡眠に関する栄養指導に活かせる資格です。

睡眠に関するお悩みをカウンセリングした上で、生活習慣の改善や睡眠の質を高めるための身体環境にするための施術、アロマテラピーを活用した快眠環境作りをサポートしたします。ぜひご相談ください。

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